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2005.12.24

改ざん、偽造、偽装

 「耐震強度偽装事件」。「偽装」に落ち着いてきたようだが、当初は「改ざん」であった。そのうち「偽造」という表記や発声になった。現在は「偽装」が大勢を占めている。どれが適切であろうかと考えた。

 「改ざん」は中国の文字を借りて書くと「改竄」になる。「竄」とは「文字を改める」という意味だ。構造計算ソフトを書きかえたという点では「改ざん」であろうが、全体像をあらわしてはいない。したがって、今回のケースでは「改ざん」はあてはまらない。

 「偽造」とはニセモノをつくることだ。構造計算書のホンモノがデタラメであったのだから、これも適切ではない。

 「偽装」とはカモフラージュ(camouflage)のことなので、3つのなかでは一番近い言いかたであろう。検査人の目をごまかした、という点では「偽装」にちがいない。しかしながら、しっくりしない。

 美容院であたまをやってもらいながらわたしの考えを話したところ、それがピッタリだ、と同意を得た。

 数日後、テレビ朝日の「報道STATION」を見ているとき、発言者が「ギゾウ」といっているのにテロップでは「構造強度偽装」となっているのに気づいた。この日(20日)の新聞のテレビ欄では、TBS、フジ、日本テレビのワイドニュース番組の欄には「構造強度偽装」とあったが、テレビ朝日の同番組だけが「構造強度偽造」であったのだ。同放送では、ナレーション、テロップとも「偽装」であった。テレビ朝日も「偽装」を採用することにしたのだろう。

 翌々日、表記問題に触れているサイトに出会った。「上昇気流なごや」だ。毎日新聞の磯野彰彦氏のブログである。ここには、《「偽装」が主流で、新聞は、少なくとも私の手元にある紙面では、「偽造」を使っているのは毎日新聞だけである》とある。「偽装」よりも「偽造」の方が悪質さのレベルが高い、といっている。

 悪質さのレベルの問題ではないだろう。コトバの意味の問題なのだ。

 さて、わたしが美容師の同意を得たコトバは、「インチキ」である。新聞では使用しづらいコトバであろうが、どうだろうか。

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